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劉備、趙雲を得て 袁紹、孫策とよしみを通じる

一行は急いで周倉の居たあじとに向かうと、その武者の姿を確認した。すると劉備が馬を駆け出し、
「そこに来るのは趙雲(ちょううん)ではないか」
と一声を上げる。
その大将は劉備の姿を見るなり馬から飛び降りて道端に平伏した。まぎれもなく趙雲だったのである。劉備、関羽も馬から降りて挨拶を交わし、どうしてここに来たのかと尋ねた。すると、
「それがしが劉備様とお別れした後、公孫さん(こうそんさん)は人の諌めも聞かず、合戦に敗れて自刃しました。その後、袁紹よりたびたび招かれましたが、袁紹は人を見る目がないと思いましたので、彼のところには参りませんでした。その後、劉備様のもとに馳せ参じようとしたものの、徐州が落ち、劉備様が袁紹のもとにいらっしゃると聞いて、何度か馳せ参ぜんと思いながらも袁紹に疑われないかと思えば行くこともままならず、当てもなくさすらっておりました。先日この地を通りかかったおり、賊がそれがしの馬を奪おうとしてきたため、これを討ち果たし、そのままここに落ち着いておったのでございます」
劉備は大いに喜んで、これまでのことを話した。そして、
「わたくしははじめてそなたを見た時から、是非召抱えたいと思っておった。今日こうして会うことができ、嬉しく思うぞ」
と言うと、趙雲も、
「それがしも今まで仕えるべき主君を求めておりました。こうしてお仕えすることをお許しいただきました上は、いかに無残な死を迎えようとも後悔はいたしません」
こうして劉備は臣下が一人も欠けることがないばかりか、趙雲、関平、周倉を新たに迎い入れることができた。
そして劉備は軍勢を汝南に移し、勢力を拡大していった。

 

さて袁紹は劉備が戻ってこないので大いに怒った。兵を起こして攻めようとしたが、郭図に、
「劉備は恐るに足りません。本当に敵対すべきは曹操です。是非にも討ち滅ぼさなければなりません。江東の孫策と協力して、共に曹操に責めかかるのが上策と存じます」
と進言され、これを受け入れた。さてこの先どうなるか。それは次回で。