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官渡に戦って 本初 敗績し 鳥巣を却って 孟徳 糧を焼く

<主要登場人物>

 

袁紹(えんしょう)・・・英雄の一人。優柔不断で他人の言に左右されやすい性質
曹操(そうそう)・・・英雄の一人。官渡の戦いで袁紹を破る
荀ケ(じゅんいく)・・・曹操の謀臣。引き際で迷う曹操を励ます
田豊(でんぽう)・・・袁紹の謀臣。ざん言にあい獄中に繋がられる
逢紀(ほうき)・・・ざん言を弄して田豊を貶める
沮授(そじゅ)・・・袁紹の謀臣。袁紹に慎重論を検索したところ、獄中に繋がられる
荀攸(じゅんゆう)・・・曹操の謀臣
張遼(ちょうりょう)・・・曹操の武将
張こう(ちょうこう)・・・袁紹の武将だったが、郭図のざん言にあい曹操に降参する
許ちょ(きょちょ)・・・曹操の武将
高覧(こうらん)・・・袁紹の武将だったが、郭図のざん言にあい曹操に降参する
夏侯惇(かこうとん)・・・曹操の武将
曹洪(そうこう)・・・曹操の武将
徐晃(じょこう)・・・曹操の武将
韓猛(かんもう)・・・袁紹の武将
淳于瓊(じゅんうけい)・・・袁紹の武将。鳥巣の守護を任されるが、酒に溺れ曹操に敗れる

許攸(きょゆう)・・・袁紹の武将だったが、献策が受け入れられず曹操に降参する
郭図(かくと)・・・袁紹の謀臣。ざん言を弄して張こうと高覧を貶める

 

<概要>
袁紹が七十万の兵を起こして官渡へ立ち向かうと、曹操は七万の兵をもってこれに打ち立った。初戦は多勢に無勢、袁紹の軍勢が曹操の軍勢を散々に討ち崩した。
続いて袁紹は曹操の軍営の前に山を築き、石矢を射掛けさせた。曹操は発石車を造ってこれを打ち破った。
曹操の陣営では戦が長引くにつれて、兵士は疲弊し兵糧も心細くなってきた。陣払いをするべきか迷った曹操は、荀ケに手紙で意見を問い、励まされたことにより決死の覚悟を決めた。
袁紹は兵糧を蓄えている鳥巣を淳于瓊に守らせたが、淳于瓊は酒好きで、鳥巣に着くや日々酒を飲んで暮らしていた。

 

さて曹操は兵糧が乏しくなったので、早急に送り届けるよう書面を荀ケに送った。しかし、この使者が袁紹の大将許攸に捕らえられ、曹操軍営の兵糧が乏しいことが明らかになった。ところが袁紹は許攸の言を受け入れず、許攸は袁紹を離れ曹操の下へ走った。曹操は許攸の献策で鳥巣に攻め込み、兵糧その他を焼き払った。名だたる将を失い、兵糧も失った袁紹の陣営は戦意を喪失した。その機を逃さず曹操の軍勢は追い打ちをかけ、袁紹は落ち延びた。その際、曹操の陣営の人々が袁紹と通じた文書類が見つかったが、曹操はそれらに目を通すことなく焼き棄てさせた。

三国志演義 第三十回 - 其の一

さて袁紹(えんしょう)が官渡へ向かって兵を起こすと、曹操(そうそう)は許都の留守を荀ケ(じゅんいく)に任せ、七万の軍勢を整えてこれを迎え撃つべく打ち立った。袁紹が出陣するに当たって、田豊(でんぽう)は獄中より書状にて次のように諌めた。「今は静かに守りに徹するときであり、みだりに大軍を起こすべきではあ...

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三国志演義 第三十回 - 其の二

袁紹が軍勢を官渡に進めたとき、配下の一人が進言した。「見方七十万のうち十万をこの地に集め、曹操の陣営の前に土山を築き、上から敵の陣中に弓を射掛けさせるのがよろしいかと存じます。曹操がこの地を棄て、我が陣営が手にすることができれば、都を落とすことも出来るでしょう」袁紹はこの言を受け入れて、曹操の陣の前...

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三国志演義 第三十回 - 其の三

さて曹操は八月のはじめから官渡に陣を布いていたが、九月も終わりになると、兵士たちも次第に疲れ、兵糧も心細くなってきた。そこで陣払いをして都に戻ろうかと思ったが、なおも決心がつかない。そこで都にいる荀ケの意見を聞いてみようと書面を届けさせた。その返事の大意は次の通りである。今陣営を進めるべきか退くべき...

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三国志演義 第三十回 - 其の四

袁紹は鳥巣に兵糧を蓄えていたため、大軍をもって鳥巣を守り、審配を帰らせ鳥巣へ兵糧を滞りなく送らせるように手はずを整えた。審配が命を受けて陣を去ると、袁紹は大将の淳于瓊(じゅんうけい)に軍勢二万を率いて鳥巣を守るように命じた。この淳于瓊は気性が激しく酒好きで、多くの兵士から恐れられていた。そして鳥巣に...

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三国志演義 第三十回 - 其の五

さて許攸はひそかに陣を出て、そのまま曹操の陣へ向かった。物陰に潜んでいた兵士に曹操への早々の旧友である旨を伝え取次ぎを頼むと、その時着物を脱いで休んでいた曹操は、履くものも履かず大喜びで出迎えた。そして許攸の手を取って陣屋に入ると、自分から先に拝伏した。許攸はあわてて助けおこし、「曹操殿は漢の丞相、...

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三国志演義 第三十回 - 其の六

許攸は曹操をしかと見つめると、「さらば、袁紹は兵糧や兵糧車をすべて鳥巣に蓄えており、ただいま淳于瓊が守っております。彼は酒に溺れて何の備えも致しておりませんから、殿は少数精鋭の兵をよりすぐって、袁紹の武将を偽れせて、油断している好きに蓄えのすべてを焼き払いさえすれば、袁紹の軍勢は三日せずして崩れまし...

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三国志演義 第三十回 - 其の七

さて曹操は夜道を兵を率いて進み、袁紹のとある陣の前を通りかかった。すると敵陣の兵がどこの所属かと質問してきたので、曹操は袁紹の将軍配下を名乗り、「鳥巣の兵糧の警護に参った」と答えた。兵士は見方の旗じるしを見て、露ほどにも疑わなかった。道中同じやりとりが何度もあったが、曹操は全て同じ言い訳を使い、つい...

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三国志演義 第三十回 - 其の八

さて、張こう、高覧は官渡に攻めかかったが、曹操軍は万全の体制を整えており、散々に打ち負かされた。張こう、高覧は血路を開いて逃れた。袁紹は廃残軍を陣中に迎え入れたが、淳于瓊が耳や鼻はおろか手の指一本残らずまで切り落とされているのを見て、「どうして鳥巣を失ったのか」と問うと、部下の兵士が、「淳于瓊は酔い...

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