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諸侯集い袁紹盟主となり、孫堅逆賊を罵る

劉備が関羽、張飛を従えて公孫さんと共に到着すれば、曹操は快く迎え入れた。その外にも諸侯が続々と到着した。曹操は彼らを集めて軍議を行なった。
王匡(おうきょう)が、
「今大義の兵を起こすからには、盟主を立てるべきと存ずる」
と言えば、曹操は
「袁紹殿が盟主にふさわしい方と存ずる」
と答える。
袁紹は再三辞退したが、一同に是非ともと言われてようやく承知した。
曹操が、
「こうして盟主を立てた上は、皆様命令に従って共に国家のために力を出し合い、見方同士力比べをするようなことはしないようにしようではありませんか」
と言えば、袁紹が
「わたしは未熟の身とは言えども、皆様のご推薦によって盟主となった上は、功績があれば必ず賞し、罪があれば必ず罰するつもりです。国に法律があるように、軍には軍紀がある。皆様方もよくよくお守りになって、違反の無いようにお願いしたい」
と言葉を継ぐ。
一同、
「しかと承りました」
と、一致団結を誓い合った。

 

さて、早速袁紹が命令を発した。
「袁術(えんじゅつ)は兵糧を監督し、諸軍への分配に問題が無いようにせよ。さらに、誰か先陣としてこれよりただちに水関(しすいかん)に攻めかかり、他の方々は後に控えてもらいたい」
「それがしに先陣をお申し付けください」
見れば、孫堅(そんけん)である。
「おお孫堅殿か。貴殿ならまさにうってつけだ」
孫堅はただちに軍を率いて水関に押し寄せた。関を守る武将は驚き、董卓に事態を告げた。董卓は大権を握って以来、毎日酒宴に浸っていたが、李儒(りじゅ)はこの急報を受けて、速やかに董卓に報告した。驚いた董卓が臣下を集めて協議すると、呂布(りょふ)が進み出て、
「父上、ご心配されるな。やつらなど烏合の衆に過ぎません。それがしが出陣してやつらの首をことごとく斬り落としてみせましょう」
と言うと、董卓は喜んだ。しかし、その言に異を唱える者がいた。
「やつら如きを相手にするのに呂布殿にご出陣頂く必要はありません。それがしがやつらの首を斬ってみせましょう」
董卓が見ればこれぞ姓は華(か)、名は雄(ゆう)である。董卓はその言葉に大いに喜び、華雄に兵士五万を授け、ただちに水関へ向かわせた。義軍の一人鮑信(ほうしん)は、孫堅に一番手柄を奪われると考え、ひそかに弟を先回りさせて、関を攻めさせた。しかし、華雄に一刀の元に斬り捨てられた。

 

さて孫堅は四人の大将を率いて関に到着した。その四人とは程普(ていふ)、黄蓋(こうがい)、韓当(かんとう)、祖茂(そも)である。孫堅は馬にまたがって水関に指を突きつけ、
「逆賊に味方する悪人共、早々に降参せよ」
と罵った。